プロフィール

講師

浅尾 昌美Asao Masami

赤坂寺庵《てらん》 主宰

常國寺衆徒・管理栄養士・食育アドバイザー
相模女子大学食物学科卒業

350年続く真宗の寺、常國寺衆徒(僧侶)。
寺の仕事と管理栄養士を両立する。

  • 経歴

    • 1983年 現在まで 常國寺の報恩講で精進料理を作る。
    • 1998年 みなと地域栄養士会 会員
    • 1998年 2010年まで 簡単でヘルシーな料理集「私の食卓」の編集に10年かかわる。
    • 2006年 E-クッキング幹事。
      乳幼児から大学生まで食育料理教室や高齢者の健康料理教室、大学生の食生活や健康についての食事相談をおこなう。
    • 2007年5月 2012年3月まで (公社)東京都栄養士会 地域活動部会の運営委員
    • 2008年 京都「東林院 添菜寮」西川玄房尊住の精進料理教室に参加。精進料理の幅を広げる。
    • 2008年4月 2012年4月まで みなと地域栄養士会会長
    • 2009年 2012年3月まで 東京都栄養士会地域活動部会の広報を担当
      「部会ニュース」編集・発行
    • 2014年 真宗高田派本山専修寺で得度し、常國寺の衆徒(僧侶)、法名「理昌(りしょう)」となる。
  • 資格

    常國寺衆徒(僧侶)・管理栄養士

  • 会員

    (社)東京都栄養士会 地域活動部会、東京食育推進ネットワーク、
    みなと地域栄養士会、港区健康づくりサポーター

  • 得度式

    2014年6月、真宗高田派本山専修寺で得度し、常國寺の衆徒(僧侶)、法名「理昌(りしょう)」となりました。

    真宗高田派本山 専修寺にて 御影堂(みえどう)内陣

    真宗高田派本山 専修寺にて 御影堂(みえどう)内陣

    真宗高田派本山 専修寺にて 左:賜春館(ししゅんかん)、右:宗務院

    真宗高田派本山 専修寺にて 左:賜春館(ししゅんかん)、右:宗務院

    真宗高田派本山 専修寺にて 得度式後

    真宗高田派本山 専修寺にて 得度式後

寺庵の精進料理の原点

寺庵の精進料理の原点は、「報恩講」の精進料理です。

報恩講は宗祖・親鸞聖人の命日に、聖人の生涯のお徳を偲び、御恩に報い、感謝する法会(ほうえ)です。本山では毎年一月九日から十六日まで七昼夜勤められます。
この期間、全国の末寺の僧侶が本山に集まり、法要に出勤し、読経に努めます。

そのとき、ふるまわれる食事が「精進料理」です。献立は、ご飯、大根と豆腐のみそ汁、がんもどき、金時豆の甘煮、伊勢沢庵(たくわん)の一汁二菜です。本山の報恩講の精進料理は、簡素に思われがちですが、がんもどきの大きさには、驚きますが、満足のいく料理となっています。
そして寒い一月の報恩講に出勤したあとにいただくので、冷えた身体にその滋味あふれる精進料理がしみわたります。

各寺では、本山の報恩講に先駆け、毎年報恩講が開かれ、この法会のために檀家のみなさんが集まります。

常國寺の報恩講は十月第2日曜日に行います。
この日は、常國寺も精進弁当を作ります。松茸ご飯、ほうれん草・なめこ・豆腐のみそ汁、がんもどき・高野豆腐・里芋・干ししいたけ・紅葉麩の煮物、大根とにんじんのなます、栗の甘煮、白菜の漬物と決めています。時代とともに食材が変わることもありますが、常國寺では、本山にならって精進料理の伝統を守り、がんもどきは必ず使い、これを三百年のあいだ作り続けています。

精進弁当

寺庵の精進料理は、七百年以上続く報恩講の精進料理を原点として作っております。
それには精進料理が大切にする「命を大切にする」「感謝の心」が込められており、滋味あふれる料理となり、時代を超えて、今も私たちの心と身体を支えてくれます。

寺庵の精進料理とは

伝統ある精進料理を伝承するだけでなく、今の時代に合った精進料理も創作しながら継承していきます。そして、精進料理の根本である精神性「慈しみ、感謝、協調、精進」を体験していただきながら、ご自身の心と体を心地よく整え、さらには、豊かな人生のステップを踏んでいただきたいと思います。

寺庵の精進料理

皆様が「丁寧に作って食べる」という毎日の小さな積み重ねをすることによって、心身が満たされた豊かな生活を送ることができるのではないでしょうか。